選んだお店

埼玉 高収入ジョブコースがご紹介します、体験談の一つです。

僕がこのお店をチョイスしたのには大きな理由がありました。
それは、待ち合わせです。
この店はホテルの部屋に直接女性が来てくれるのではなく、外で恋人の様に待ち合わせをして
手を繋いでとホームページにそう書いてありました。そうやって一緒にチェックインします。
何と言う魅力的なお話でしょうか。待ち合わせ時間のちょっと前に、僕の携帯に非通知で女の子から
電話が入って、お互いの着ている服などの特徴を確かめ合って、路上で出会うのです。
何とロマンチック、考えた店長、偉いよな。このご時世この時代、他店との差別化は急務です。
あなたのお店は生き残りますよ、この不景気にあなたは人生の勝ち組だね。
電話が鳴りました。
「もしもし」急いで電話に出た僕は、びっくりして思わず声が裏返ってしまいました。
「すいません。少し遅れるけど大丈夫ですか?」電話の女性は言いました。
ハスキーボイスで、少し空気が抜けたように囁くような声が私の耳をくすぐりました。
おー何と素敵そうな人なんだ。遅れる?待ちますよ僕はいつまでも。
10分ほど遅れると言いましたが実際に次の着信があったのは30分後の事でした。
「すみません」とハスキーボイス。
大丈夫だよハニー。私の心は高鳴りました。
「どんな服装してますか?」と女性が聞いた。
「緑色のリュックを背負って、黒いコートです」
「見えました、私そっちに走っていってます。私が見えますか?」彼女の声が揺れていた。
「えと、どっち?」
「あっ、今向いてる方です。私は赤い服を着ています」
赤い服で走ってる?見ると手を振りながら小走りでやってくる女性が見えた。
見えた。見えはしましたが。化け物だ、化け物が一直線に走ってきます。
逃げてー、早く逃げてー。
誰かがそう言っていました。でも、化け物は素早く往来で僕の腕を自分の手に絡め取りました。
ここは街のど真ん中です。みんなが見ています。彼らの目にはどんな風に映っているのでしょう。
眼鏡をかけたサラリーマンが僕達を怪訝そうな目で見ていました。
この小太りめ、見られたからには生かしちゃおけねぇ…そんな気分でした。
遠くにガードマンの姿を見つけました。
助けろ、早く助けろ、僕を救い出せ、テメーなに見ぬフリしてるんですか。
その腰についている警棒は飾りですか?それを使えって!今使わずにいつ使うのだ?
そう叫びたい気分でした。


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